脂肪と言う名の服を着て 完全版 価格: 1,050円 レビュー評価:3.5 レビュー数:43 主人公は、摂食障害の女性。太めですが、優しい彼がいる。ストレスがかかると食べることで安心を得ますが、食べては吐き、食べては吐きを繰り返します。 その彼は、太っている女性を愛せる、そんな自分が好きという人です。 主人公を猛烈に苛める女性も強烈だ。見た目はモデル並みのその女性にとって、太っている女性は弱者で、自分の方が勝っているという価値観を持っている。ストレスがかかると、主人公をいたぶることで、安寧を得る。 心の脂肪とは何か。 主人公は同じことを繰り返すのか。 痩せている=キレイなのか。 弱者という「下」がい |
脂肪と言う名の服を着て 完全版 (文春文庫 あ 57-1) 価格: 660円 レビュー評価:4.0 レビュー数:1 OLの「のこ」は、その外見をよくいえば「ふくよか」な、悪く言えば「小太り」 な、引っ込み思案の女の子。上司にいつもできない者扱いされてはなじら れ、「マユミ」を筆頭とする同僚たちからはいじめとまではいかないが、奇異 の視線を注がれ小バカにされている。彼女はそれでも平気だった。なぜなら 八年も「こんな私とつきあってくれている」恋人の「斉藤君」の存在がありそし て、現実がつらくても食べれば逃避できたから。しかし、マユミから「いじり」 が手練手管を駆使したいじめに変わったとき、ささやかながらも幸せだった |
脂肪と言う名の服を着て (Giga comics) 価格: 980円 レビュー評価:4.0 レビュー数:4 「脂肪」という名詞をタイトルにしてしまうセンスも非常におもしろいが、やはり、それにまつわる物語をひとつ作り上げ、それが、リアルな心理描写に終始している「だけではない」ところがすごい。 普通に解釈すると、ダイエットを軸に女性の心理を非常に繊細に物語化したものだと考えられる。しかし、僕が感じるのは「その先」にあるものだ。ライトに、流れるように展開するものがたりと、独特のキャラクター、細い線、アップの多用、そのようなものが相まって、独特の世界観を作り出している。それが心地よく心の中心部に切り込んでくる。 そう、ある種の透明性と凶器のような硬度があるのだ。 |